時々英語のhis, your, myなどの所有を表す形容詞は、単純に所有を表さないときがあります。例えば
「give me another pack of my smokes」 「私の(?)タバコをもう一箱渡してね」
「If you watch your television, I mean, if you really watch your telivision...」「あなたの(?)テレビを見るなら、つまり、テレビを本気で見るなら...」
「He enjoys his beer, he does」「彼は彼の(?)ビールを好む、本当に」
という表現があります。しかし、ここの所有格は渡してもらう前にそのタバコの箱が「私の」、放送されたテレビ(チャネル?)を「あなた」が持っている、ビルを自分で作っているという意味はありません。この所有格は、習慣性を表していると思います。「私・彼のビール・タバコ」は「私・彼が普段吸っているビール・タバコ」、「あなたのテレビ」は、あなたが習慣的に見ているテレビという意味です。間違わないようにするのにするのには、英語の所有格を文字通り受け止めないことがよいです。
一方、日本語の「マイ〜」は英語の「my」と異なった意味を持つことがあります。例えば、「マイカーで来られましたか」を「Did you come by my car」と訳さないでね。ここの「マイカー」は自家用車、結局タクシーではい車という意味ですが、タクシーを車と呼ぶことは少ないので、「Did you come by car」あるいは「Did you drive here」という言い方が自然でしょう。
所有格の話から「マイカー」の話まで、楽しく読みました。簡単な所有格も、ということはアポストロフィも?随分、いろいろな使い方があるのだなと思いました。特に、習慣的に飲んでいるビールを表す所有格の代名詞は、まったく知りませんでした。今回のお話とは異なるかもしれませんが、よく英語を作るときに困ることがあります。「学生達」の前につける言葉を、 the にすべきか、 my にすべきかわからなくなるのです。たとえば、
I always feel shy in front of the students.
or
I always feel shy in front of my students.
という、教師の発言しそうな例文ですが、後ろの文では、「わたしのゼミ生」の場合など、距離感が小さくて日ごろから教師が学生と親しくしている場合を指すのかなと考えたりしていますが、どのようなものでしょうか?
Posted by: tristar at 2006年09月20日 10:06I always feel shy in front of the studentsは一旦studentsを紹介して、どの学生であるかを伝えてからでなければなりません。
http://www.eigodaigaku.com/archives/000038.html
しかし、my studentsは文字通り「私の学生」です。
また、学生にいつも言っていますように、「総称は複数形!」と。日本の学校では「the Japanese」などの総称のtheの用法を教えていますが、実はあまり使われない用法で、使えるところと使えないところがありますので、
I always feel shy in front of students
をお薦めします。
Posted by: Timothy Takemoto at 2006年09月20日 23:27所有格、定冠詞と説明してくださった、この eigo daigaku のサイトでお聞きしてみたいのですが、英語における物の数え方がよくわかりません。たぶん、英語を教えている人たちのあいだではあたりまえのことかもしれませんが。。。
たとえば、窓から見える空き地に、自転車が何台か、置いてあったら、 bicycles と複数形になって、また、たとえば、その空き地に、椅子や机などの家具がいくつかおいてあったら、 furniture と単数形?になるのは、なぜですか?それは家具を構成しているのが、椅子とか、机とか、いろいろな種類があるからでしょうか?それならば、その空き地に、机だけがいくつかあってころがっているようなときには、 The furniture over there と言ってはまずいのでしょうか?もちろん、several tables と言い方は、もちろん、グッドなのでしょうが。。。
そうですね。furnitureは色んな種類があるだけではなく、furnitureはその集合体をさしている。vehicle(車?)には自動車・自転車・列車・バスなどありますが、それでも複数形になります。vehicleは一> それならば、そ個の車です。しかしfurniture(家具)equipment(機材)upholstery(ソファや椅子のクッション材), decorations(装飾―このsは複数形ではありません)は、材料のような塊、あるいは一つなるものに付けてある。furnitureはfurnishing備え付け家具に近くて部屋のupholstery・室内装飾みたいで、区切りがないものとして意識されています。たしかに、furnitureについてはフランス語では不動産のimmeublesに足して、meubles(movables, 動産?)としておりますが、可算です。un meubleはあると思います。
の空き地に、机だけがいくつかあってころがっているようなときには、 The furniture > over there と言ってはまずいのでしょうか?
一種類がたくさんあれば、desksと言うのが自然かもしれません。furnitureを言ったら、ほかにもあるかもしれませんと聞こえます。furnitureといえましょう。特に山のような塊になっていればかな。いろんな種類があるというより、breadやwoodなどの材料に近いからだと思います。
集合名詞についての解説、ありがとうございました。「かたまり」というのがキーワードなのかなと、解説を読んで思いました。学校でいまは名詞や冠詞を扱っているので、またひとつ eigodaigaku で教えてくださいますか。ふしぎな名詞についてです。たとえば、なにか文房具をもって、これは文房具品ですか?と尋ねるとき、 Is this a stationary goods? と言えば、 a と goods がぶつかってしまうような気がして、文としてはよろしくないかなと感じてしまいます。ところが、教科書には a means to a goal という語句で、a means というのが立派に使われえていました。ア・グッズのような違和感は生じないでしょうか?
Posted by: tristar at 2006年10月10日 17:14goodsもstationeryも不可算名詞ですので、「a」をとることはありません。「一個」をいう場合は日本語や英語のfurnitureと同様, 「一個の」という意味の"an item" "a piece"を使います。一方、"means"はたまたまsで終わっており複数形も"means"ですが、可算名詞です。one means, two means, three meansと数えられます。
しかしgoodsというのはたしかに不思議な名詞ですね。商品という意味で、不可算ですが、a piece of goods, an item of goodsはなかなかいえません。。one goodも(別の意味になります)言えません。goodsの単数形はcommodityです。なぜなんでしょう。なぜなのか分かりませんが、goodsは「一個」に対応する反対の意味の「類」のような意味を持っているかと思います。なぜ「類」という意味の言葉があるのか分かりませんが、日本語にもあります。
items of stationery数個の文房具 ⇔ stationery goods文房具類
luxury items 贅沢品 ⇔ luxury goods 贅沢品類?
かな
文房具類、贅沢品類の丁寧な説明、ありがとうございました。集合名詞である goods をあまり、a piece of で説明しないということは新鮮な情報でした。a piece of furniture とか a piece of information なども、現実にはあまり使わないということでしょうか。。。
さて、今日はまた名詞の質問があります。日本語では英語の音に忠実にスポーツと言っている名詞です。サッカーなど、ひとつひとつのスポーツは、a sport だと思うのですが、「スポーツ番組」などは、a sports program と形容詞に s がついています。どこかで、形容詞と名詞はそもそも似たもの同士ということを聞いたことがありますが、この不思議な形容詞は、いくつかのスポーツの、sports' といった感じで、昔はアポストロフィでもあったものが、脱落したのでしょうか?そのほか、 sales などもa sales manager みたいに、なぜか、s が付きますが。。。英語を母語とされるかたは、この s にどのような感じをもたられているのか、教えて頂ければ幸いです。
遅くなってすみません。sports programme, sales manager, fisheries manager, parks division, roads division, public works department, injuries centre...
総称は複数形と授業で唱えていますが、これもその理由だと思います。一つだけではなくて、その集合体・それ一般を取り扱っているから複数形だと思います。
Posted by: Timothy Takemoto at 2006年10月24日 10:53いつもわかりやすい説明ありがとうございます。この欄は、名詞についてずっと質問させていただいています。昨日、「英語基礎文法」という大学の授業でテストに出ていた問題に、名詞についてまた、疑問を抱きました。二つばかりあります。eigodaigaku で取り上げてくださると助かります。
ひとつは facility という単語です。テストには、
There are excellent educational facilities in this small town. という文がでました。この文では、図書館や映画館など、町に複数のそうした教育の発展に寄与するものがあるということで複数形になっていることはごく自然に思えるのですが、でも、しばしば、この単語は、一つの「設備」なのに複数形で使われているように思うのですが、There is only one good educational facility here. と言ってもいいのでしょうか?
あともう一つは、 figure という名詞です。 Our production figures are increasing year by year.
この文で、figures と複数形になっています。最初に考えたのは、生産数が2けた以上だからかな、と。でも、毎年、増えているということで、一昨年、去年、今年と比較する数値が複数あるからかな、と。そして、しまいには、この会社では、作っているものがエンジンとか、タイヤとか、複数あって、それぞれの部門に数値が出てくるから、かなと。どんなものでしょうか?
There is only one good educational facility here. は大丈夫ですよ。""one facility" 又は "a facility""はグーグルで490万ヒットがあるようです。
figuresは図・姿とは別当に数字という意味がありますね。Do you have the latest figure for total production?「最新の総生産の数字はありますか?」は大丈夫ですが、Do you have the latest production figure?はなぜか避けられます。Our production figure is increasing(2万ヒット)も言えなくはありません。そこで、桁が複数あるから(×)、過去未来の数字があるから(△)、様々な商品の数字があるから(△)というよりも、「図」「姿」と区別するために、複数形を使っているのではないかと思います。
Posted by: Timothy Takemoto at 2006年11月08日 15:45